糠炊きもいろいろ有りますが…

糠炊き専門店になって10年、本物の味を求めて幾度も研究を重ねてきました。
糠炊きは北九州小倉で発祥した伝統保存食であり、全国でも各家庭にある゛糠みそ”で青魚を煮込んだ料理です。
糠味噌を食べるのは全国でも珍しいと言われているようですね!
江戸時代から伝わっていたとか、明治時代からでは?と古文書もなく、まだハッキリとしたことがわかっていません。

そんな糠炊きをメインメニューにしたのにも事情があったのですが、それは次回に(笑

美味しい糠炊きを作る為に小倉は勿論の事、福岡などいろんな店で買って帰り試食しましたが、私が食べて育ったその味とは程遠く、何が本当なのか当時はまさに手探り状態でした。
私自身が美味しいと思うものを作ることから始めるしか無く、その答えを求めながら思案の日が続きました。
母の作るその味は、上品で優しく、毎日食べても飽きの来ない懐かしいものでした。
本来100軒あれば100軒の味が有り、どれが正しいというものではありません。
其々が各家庭の懐かしいおふくろの味なのですから…

ただし、守って欲しいことが有ります。
それは野菜を漬け、発酵した糠味噌を使う事です。
熟成した糠味噌を使うと乳酸菌の働きにより青魚独特の生臭さも消え、DHAやEPAを美味しく摂取することが出来るのです。

歴史を辿ると、多くの料理研究家の先生方の著書に「糠炊きに使う糠味噌は野菜を漬け熟成した栄養豊富な糠味噌」との記述があります。

野菜をたっぷり漬け込み熟成したら、ラクトン(香気成分)を生成させた爽やかに薫るフルーティーな糠味噌が出来上がります。
その糠味噌で炊くのですから美味しいに決まっていますよね!

毎日お客様から「美味しい!」の言葉をかけられる度に私の幸福度はアップ!
11月で70歳になりますが幸せな毎日を過ごすことで10歳は若返っているかも!
な~んて思う今日この頃なのです♪




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